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アイルランドに行ってみた(3)ニューグレンジ Newgrange

ダブリンからニューグレンジに車で向かう場合、最大かつ唯一のポイントはN2で北上すること。もちろんN1(M1)でもN3でも辿り着けるのだろうが、N2を通らない限り「ニューグレンジはこちら」の案内板が出てこない。僕はN3から行ったため路頭に迷いかかった。

おそらくアイルランドにとってニューグレンジは最大の観光資源だろう。世界には遺跡ファンが溢れている。ニューグレンジは紀元前3000年だというから、ストーンヘンジやモヘンジョダロより古い。ちなみにイギリスにあるストーンヘンジは知名度とイメージが先行していて、実際に訪問するとやや(あるいはかなり)拍子抜けする。ニューグレンジもそういうリスクがあるが(古代遺跡は基本的にそんなにエキサイティングなものではないのだ)、非常にレベルの高いインフラ整備によってそうならずに済んでいる。

ニューグレンジおよびノウス(Knowth)にはビジターセンターからのガイドツアーでしか行けない。資源のコントロール。バスを待つためにビジターセンターにある程度滞在することになるが、展示物に手が掛かっているため簡単には飽きないようになっている。高い入場料にも納得がいく。

ニューグレンジのハイライトは冬至体験だ。多くの古代遺跡と同様、この地でも太陽が特別な存在だった。ニューグレンジは平べったいお椀をひっくり返した形をしており(ドーム球場風)細いまっすぐな通路が内部の小さな部屋につながっている。1年中内部は漆黒の闇だが、冬至の日の15分間だけ太陽の光がこの通路を伝って内部に届く。これを疑似体験させてくれるのだ。内部の電気をすべて消し通路から陽光が差し込む様子が再現される。荘厳。

さて、これで気になった人がいると思うが、ねじまき鳥クロニクルの間宮中尉である。確かノモンハンの井戸では一日数分だか数秒だか日が差し込んだはずだ。井戸の直径やら深さやらの条件によるのだろうが、太陽の軌跡は日々ずれるから毎日同じような時間に日が差すのはおかしい気がする(誰か理系の人ちゃちゃっと計算して教えて下さい)。遺跡に数多の渦巻が残されていることも「ねじまき」とシンクロしないでもない。村上春樹もニューグレンジに何かインスパイアされたのかもしれない。

ニューグレンジにはマチュピチュほどの感動はない。しかしマチュピチュは1500年代たかだか500年前だ。ニューグレンジは5000年前である。古代に思いを馳せる想像力を持てる人なら訪れる意味はきっとある。僕は残念ながらそういうタイプでもないのだが、時間という絶対的価値が外的要因(見てくれ)に負ける事実の残酷さは何とも心に沁みる。

写真:ニューグレンジ通路入口

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